猫のメスが発情期を迎えた時にみせる行動やするべき対処を解説

夜な夜な大きな声で鳴き続ける猫。
猫を初めて飼った方はその余りにも大きな鳴き声に驚かれると思いますが、メスの猫が出す大きな鳴き声は発情期を迎えた際にみせる代表的な行動のひとつとなっています。
また発情期を迎えたメスの猫がみせる行動には大声で鳴く以外にも様々なものがあり問題行動が続けば周辺の住人に迷惑をかける事にもなりかねません。

今回はメスの猫が発情期を迎えた時にみせる様々な問題行動や発情期に飼い主さんがするべき対処、避妊手術のメリットなどについてご紹介します。

発情期は猫を飼う上で必ず向き合わなければいけない問題です。
是非この記事を参考にメス猫の発情期を上手く乗り切って猫との快適な共同生活を送れるようにしてくださいね。

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メスの猫がみせる発情期の行動と発情が始まる時期について

猫を飼うと嫌でもついてくる発情期に関する問題。
メスの猫は発情期を迎えると、とにかく大きな声で「ニャーニャー」と鳴いてしまう為、家に居るとかえって疲れてしまう事も少なくありません。

そんなメス猫の発情期ですが一体この発情期はいつ頃から始まるのでしょうか。

猫のメスが一番初めの発情期を迎えるのは生後6ヶ月~10ヶ月頃

発情期を迎える時期に多少の差があるのは、人間と同じようにその子の成長具合には個体差があるため、そして種類によっても異なるためです。
ですので、生後6ヶ月~10ヶ月頃になったら発情期が始まるというよりは、この時期に合わせて「発情期の行動」がみられたら発情したと考えるのが良いでしょう。

では具体的にはどのような行動がみられるのでしょうか。

メス猫によくみられる発情行動は、驚く程の大声で鳴く、撫でるとお尻を高くあげる、身体を床に左右に擦り付ける、尻尾からお尻にかけてのグルーミングが多くなる等の事です。

生後半年程度でこれらの行動に当てはまるものがある場合は発情期をむかえている事が考えられるでしょう。

猫の発情期はどの位続く?メスの場合の発情期間を知ろう

メス猫の発情期は一般的に「2週間前後」続き、また、2週間前後という期間の中では3つの時期分かれて発情が進んでいきます。

最初に迎えるのが「発情前期」

前期は早くて1日長くて5日ほど続きこの期間は猫にとって準備をするための期間となっています。

いつも以上に元気に感じたり、よく甘えてくるような行動の変化がみられる場合には、これから本格的に発情期に突入する可能性が高いです。

次に迎えるのが「発情中期」

中期は発情期本番の期間で約5日間から10日間くらい続きます。

この時期はとにかく発情中の行動が強くみられる時期ですので、臀部を高く突き上げたり、床で身体をくねらせたり、大声で鳴く等の行動がある場合は発情真っ只中である事が考えられます。

さらに猫によっては強い性的欲求から外へ逃げ出そうとする子もいるため注意をしなければいけない期間でもあります。

最後に迎えるのは「発情後期」

後期は発情がおさまっていく時期である反面、次の発情期へと備える期間でもあります。そのため交尾が無かった場合は数日程度この期間が続いたのちに普段の状態へと戻りますが、その後に避妊手術をしない場合には少し日をおいて再度、発情前期から発情後期のサイクルを繰り返す事になります。

発情期はお互いにとって辛い期間。メス猫と自分の為にするべき対処

発情期は猫にとっても身体に大きな負担が掛かる期間ですし飼い主さんにとっても発情に伴う様々な問題行動で悩む時期となります。
そこで次は大切な家族の一員であるメス猫そして飼い主さん自身の為に発情期にしておきたい対処をご紹介します。

就寝前に猫を沢山遊ばせる

就寝前に猫をしっかり遊ばせるのは夜中に猫が活発にならないようにするためです。

発情期のメス猫の大声で鳴くという行動は少なからず体力を消費しますから、寝る前に遊ぶ時間を十分に取ってあげてそこで出来る限り疲れさせてあげれば、体力を消費した猫は夜な夜な激しく鳴き続ける行動を諦めて眠りについてくれる可能性が高くなるのです。

猫が眠ってくれれば猫自身も身体を休められますし、飼い主さんも眠りにつきやすい環境が整い、さらに賃貸にお住まいの場合は「他の住人に迷惑がかかるかも…」といった心配も改善されるかもしれません。

猫によって発情期に伴う問題行動の酷さは異なりますので、中にはオモチャに反応を示さない場合もあるかもしれませんが、まずは一度猫が興味を惹きそうなオモチャを用意して是非試してみてください。

愛くるしい行動でも無視を徹底する

発情期のメスの猫は甘えん坊になる事も多いのですが、この甘えに乗っかって「可愛いね~」と過度に撫でたりしてしまうと、それが余計な刺激となって問題行動を悪化させてしまう場合があります。そのため発情

期に限っては飼い猫の愛くるしい甘えん坊な行動も無視を徹底する事が大切となります。
飼い主そして猫のためにもそっとしておいてあげるようにしましょう。

室内の施錠をしっかりする

室内飼いされている発情期を迎えたメスの猫は「交尾がしたいのにできない」という悶々した状況にいるため、外に出られる隙間があれば交尾相手を探しに飛び出してしまう可能性が高いです。
また実際に外に出てしまえばそのまま行方が分からなくなったり、交通事故に遭ってしまったり、野良猫と喧嘩になって怪我を負ってしまったりなど様々な危険が伴うため、メス猫が発情期を迎えた時は室内の施錠をいま一度しっかりと見直すようにしましょう。

発情期のメス猫の問題行動防止には避妊手術もひとつの選択

発情期のメス猫の問題行動は生理的なものであり飼い主さんの努力だけでは対処しきれない事も多くあります。

発情期の問題行動の状態によっては「避妊手術」を視野に入れて考えてみる事も必要

ちなみに避妊手術とはその名の通り「妊娠をさせないために施す手術」の事で、この手術を受けさせるとメス猫は子宮と卵巣を取り除く事になるため、発情期に伴う問題行動も併せて防止する事ができます

さらにメス猫に避妊手術を受けさせる上では他にも、子宮や卵巣に関連する女性特有の病気を患うリスクを下げられる、発情で伴う身体への負担を軽減できる等のメリットもあります。

猫の身体は人間と同じで歳を重ねるに連れて身体は弱まり病気を発症するリスクも高くなります。また高齢になったからと言って発情期が無くなるわけでもありません。
この先も長い付き合いになる発情期だからこそどの選択が猫そして飼い主さんのためになるのかよく考えてみてくださいね。

メス猫の発情期問題は一人で悩まずに獣医師に相談する事も大切

避妊手術をすれば発情期の問題行動による悩みが解決できるのは理解していても、費用面での心配があったり手術による性格の変化があったら…と思うと、踏み切れないという飼い主さんも多いと思います。
また、中には猫を興奮状態にさせるマタタビで気を紛らわせようとしたり、綿棒を使って肛門を刺激する事で擬似交尾をさせたりする事で、発情期に伴う問題行動を抑制しようと考える事もあるかもしれません。

しかし、こうした独自の判断は猫のためになるどころか余計な刺激を与えて攻撃的な状態にさせてしまったり、デリケートな膣内を傷つけてしまう危険もあるため基本的には控える必要があります。

もしもどうしようもない位に発情期に伴う問題行動が酷いのであればその道のプロである動物病院の先生に一度相談してみると良いでしょう。

メス猫の発情期の問題行動による悩みは猫を飼っている飼い主さんの定番の悩みです。
多くの悩みと向き合ってきた動物病院の獣医師であれば、きっと猫そして飼い主さんにとって最適なアンサーを出してくれるはずですよ。